精神科ナースがウェルビーイングについて考えるブログ

現役精神科ナースが「よりよい人生」について考え、共有します。

うつっぽいと感じたときにするべきこと

こんにちは、精神科ナースのまさです。

 

みなさんは「メンタル疾患」と聞いてどのように感じますか?

「他人事」のように感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし日本でメンタル疾患有病率に関する研究を行ったところ、生涯でなんらかのメンタル疾患に罹る確率は15.2%、つまり6人に1人は生涯でメンタル疾患にかかってしまうという研究結果がでているそうです。

もちろんこれは診断がついている人の数から計算しているので、予備軍や単に受診しておらず、生きづらさを抱えたまま生きている人を含めると5人に1人、4人に1人ともっと多くなるでしょう。

 

他人事ではなくなってきたのではないでしょうか。

 

残念ながらメンタル疾患は「完治」がほぼありません。また、治療開始から寛解(症状が落ち着くこと)までにも時間がかかることが多く、そこからまた再燃するなど、一度罹患すると生涯にわたって付き合っていくことになります。しかし、メンタル疾患も早期発見によって寛解までの期間が短いことが多いのも事実です。

ですので、身体の健康と同じように心の健康も早期発見・予防が大切なのです。

予防は私のブログでこれまでも、これからもたくさん発信していくので、今回は早期発見についてお話していきたいと思います。

 

・受診するかを考える

精神疾患に関して病院やクリニックへの受診行動をとるハードルが高いと感じられる方が多くいらっしゃると思います。

「仕事や学校には行きたくないけど、なんとか行くことができているし、終わってみたらなんともないから、やっぱりただの甘えなのかもしれない」

そう思われる方も多いでしょう。私もそう思っていました。

 

しかし、結論から申しますと

悩んでいるなら行くべき」です!

 

というのも、前述させていただいたように、メンタル疾患は予防・早期発見が非常に大切だからです。そしてこの予防・早期発見のための行動自体が大きく日常生活の満足度に大きく影響を与えるからです。

私個人のおすすめは、大きな病院ではなくクリニックなどの相談にも重きを置いている場所です。第三者に話を聞いてもらうことも非常にメンタル疾患の予防になりますし、その相手が専門家であれば早期発見にもなります。

寝つきが悪いのであれば、睡眠薬の処方ももちろんできますし、不安感を抑える薬もあります。ぜひ、もやもやを打ち明けるぐらいの気持ちで受診して頂ければと思います。

 

 

・それでも受診するか迷うときは、セルフチェックをしてみましょう。

早期の受診をおすすめしますが、やはり行くべきかを迷うという方にセルフチェックをお勧めしております。

 

  1. 「この1ヶ月間」に気分が落ち込んだり憂うつな気分になることが「よく」ありましたか。
  2. 「この1ヶ月間」に物事に興味がわかない、物事が楽しめないことが「よく」ありましたか。

「よくある」というのは5日/週以上を目安にしてください。

 

この1,2両方とも当てはまれば88%うつと言われています。

両方とも当てはまるのであればすぐに受診をお勧めします。

また、「私はそこまでじゃないな」と思われている方でも

睡眠が満足にとれなくなった入眠困難早朝覚醒、浅眠感など)

仕事や学校行けない(実際に何日か休んでいる)

などがあれば同様にすぐに受診してください。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

私自身も悩み相談等も受け付けておりますので、良ければお声かけください。