精神科ナースがウェルビーイングについて考えるブログ

現役精神科ナースが「よりよい人生」について考え、共有します。

怒りのコントロール  ~アンガーマネジメント~

こんにちは!精神科ナースのまさです。

本日は「怒りの感情のコントロール」についてお話していきます。

 

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怒り」という感情は非常に厄介ですよねぇ。人間関係でトラブルが起きるのは「怒り」が原因であることがほとんどです。そして非常に強力であり、普段はおとなしそうな人や常識人でも、怒りに支配されてしまうと取り返しがつかない行動をとってしまうことも多いです。しかし、生きていくうえで一度も「怒り」の感情を持たずに生活するのは非常に困難ですし、上手に付き合っていく必要があります。

 

大小あるかもしれませんが、みなさんも怒りのコントロールで失敗したなぁと思うことはありませんか?

 

そこで今回は、怒りのコントロール(アンガーマネジメント)について簡単な方法を紹介していきます。

 

1.怒っている自分を自覚しよう!

自分が怒っていることを「自覚」するのは当たり前と思うかもしれませんが、大切なことなんです。自分で「あ、自分いま怒ってる。。」と思えることで、少し客観的に見られるようになります。それだけでも怒りを爆発させて、後先を考えない無謀な行動を激減できます。

2.怒りのピークはたったの「6秒」!

怒りの正体は「アドレナリン分泌」と「交感神経の興奮」です。そして、アドレナリンの分泌は6秒でピークに達するので、6秒後からは徐々に怒りが収まっていくようになっているんです。ですので、まずはこの「怒りからの6秒間」をしのぐ必要があります。そのために有効なのが、前述したように「自分が怒っていることに気付くこと」なんですね。自身の怒りに気付けたら、今度は「自分は怒っている、自分は怒っている・・・」と回ほど口に出してもいいですし、心のなかで唱えてください。あっという間に怒りのピークである6秒間をしのぐことが出来ます。


3.イライラは「40秒」で収まる!

アドレナリン分泌のピークは6秒ですが、アドレナリンの作用が半分になる時間は分泌から20~40秒とされています。そして、薬なども同じなのですが、血液中の物質の濃度が半分になると効果がなくなるとされています。(いわいる半減期です)

つまり、怒りから40秒経過すると血液中のアドレナリン濃度が半分になって、効果がなくなるんですね!

ですので、最初の6秒を乗り越えて、少し冷静に周りが見えるようになってきたら、深呼吸を2回行いましょう。これにより、40秒経過だけでなく、交感神経優位から副交感神経優位にしようとすることで、イライラ感はかなり収まることが脳科学研究から判明しています。

 まとめ

怒りを自覚する→「自分は怒っている」と3回唱える深呼吸を2回する

 

私も実践することが多いのですが、実際にここまでしてもイライラしてどうにもならないことはありません。たいていは「仕方ない」と思えるか、次どうするかに思考が移り、より建設的にコミュニケーションがとれるようになります。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました! 私個人への相談等も承っておりますので、お気軽にどうぞ~ 

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