精神科ナースがウェルビーイングについて考えるブログ

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選択肢は多い方が幸せなのか?

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こんにちは。精神科ナースまさです。

 

みなさんは「選択肢は多い方が幸せ」だと思いますか?

私を含め多くの人が「選択肢はあるに越したことない」と思っているではないでしょうか。

今回はそんな固定観念を壊すような法則、「ジャムの法則」について紹介していきたいと思います!

 

1.ジャムの法則=選択のパラドックス

みなさんは「ジャムの法則」って聞いたことありますか? 

これは「選択のパラドックス」ともいわれており、1995年にコロンビア大学の研究で行われた実験結果です。

簡単に言うと

選択肢が多すぎると選ぶ能力が鈍くなってしまったり、満足度が下がってしまう

という法則です。

 

2.実験内容と結果

スーパーマーケットで6種類のジャムを置いた場合と24種類のジャムを置いた場合、どちらの方が売れるのかというのが実験内容です。

多くの研究者は、種類が多い方が売れると予想していました。

しかし、結果は種類が少ない方が売れたんです。

具体的には、それぞれに試食を用意して購入率を比べると6種類のときは30%、24種類のときは3%の人が購入したという結果になりました。

単純に数字だけ見ると種類が少ない方が10倍売れたんですね。

 

3.研究者たちの考察

そこで研究者たちは、なぜこのような結果になったのか考察しました。

その結果、人は選択肢が多いと選ぶことにエネルギーを消費され、購入にまで至らなかったのではないか、という考察でした。つまり、種類が多いと選ぶのに疲れてしまって選びきれなくなるということですね。その結果、購入せずに見送る人が増えちゃったんですね。

 

4.ちょっと見方を変えてみると・・・

実際には、単純に選択肢が少なければ良いわけではないのですが、多すぎるのもエネルギーを消費して選べなくなってしまうことがある、ということがこの結果から分かります。
現代では、働き方や学び方、生き方など様々な選択ができるようになっており、格段に豊かになっていると思います。しかし、実際はストレス社会と言われており、生きづらさを感じている人が多いのが現実です。この背景には「ジャムの法則」が少なからず働いているのではないでしょうか。
この実験はマーケティングにフォーカスを当てていますが、実際に私たちの脳はどんなに些細なことでも選択するためにエネルギーが必要なんです。
今の私たちの生活にはインターネットが欠かせず、休みの日は家で一日中ネットサーフィンやSNSという方も多いのではないでしょうか。私は特にそれが良いとか悪いとかの話をしようというのではなく、ただダラダラとスマホやパソコンを触っているだけだとしても、ちゃんとした休息にはならないということも言えますね。

 

私も心当たりはめちゃめちゃあります(笑)

 

ですので、「休日でなにもしてないのに疲れが取れない・・・。」と思われる方はスマホやパソコンの電源を切ってみてください。このように選択肢の少ない環境を作ってみると、本当の意味での休息がとれますのでぜひやってみてください。

 

 5.まとめ

・選択肢は多ければ良いわけではない。

・選択にもエネルギーを使う。

・意図的に選択肢を減らして、真の休息をめざそう。 

 


最後まで読んでいただきありがとうございました!私個人への相談等も承っておりますので、お気軽にどうぞ~ coconala.com